ネタバレあり

はじめに

サムとルー、本当に良かった

色々あったけど本当に良かった…

クリア後のローディング画面はルーを抱くサムで固定されるけど、それを見る度にウルっとくる

一番最後の手が触れ重なるシーンもよかったなぁ!

荷物の配送という斬新なゲームシステム

かなり好き

依頼が無数にあり、荷物も配送先も無数にあるので効率よく配送したい

しかし、荷物を大量に積むとバランスを崩し転倒しやすくなるし、スピードを重視して座礁地域を突っ切るとBTに捕まるリスクがある

転倒やBTにより内容物が損傷すると、評価Sは得られない

だから、「ギリギリいけるライン」を見極め、攻める

大量の荷物を保持しているストレスと、納品というカタルシス

とても気持ちが良い!

こりゃ配達依存症になりますわぁ

逆に、あまり好きになれなかったゲームシステム

戦闘面、いわゆる「ボス戦」があったこと

この部分だけ従来の「ゲーム」というものをを引きずっててイマイチだった

サムの腕っぷしは違和感を覚えるほど強く、ストランドの使い方はCQCを彷彿とさせるほど鮮やかで、重火器全般の取り扱いも得意

メタルギアソリッドシリーズに出てきてもおかしくない強さだ

ヒッグス戦のようなストランド拘束→蹴りの繰り返しは悪い意味でゲームライクで冷めるし、急に始まった殴り合いはギャグシーンとしては楽しめたが、あの逼迫した場面には合っていなかった

俺の願望でしかないが、「配達人」の範疇から大きく逸脱してほしくなかったなぁ

ストーリーあれこれ

デスストランディングの謎を主軸に、各キャラクター達のバックグラウンドも徐々に明かされていく

多数の謎を散りばめ、それらをきちんと回収し、話を綺麗に畳んでいるのは構成力の高さを感じた

ただ、デスストランディング関連、というかアメリ関連だけは稚拙さを感じた

最終的には絶滅体のアメリと、関係の深いサムを中心としたセカイ系に収束していく

アメリに掘り下げが足りないからか、キャラクターとしての魅力が無いからか、サムの問いに全く答えないシーンにイラッとするからか、とにかくアメリに対して想い入れみたいなものが最後まで持てなかった

「棒と縄」の話をされた上で渡された銃も、躊躇無くアメリの後頭部に全弾発射しちゃったし…

ヒッグスみたいにストランドで拘束かな?と思って近づいたら「抱きしめる」コマンドが出てストーリーが勝手に進んだって感じだったし…

結局、「アメリが犠牲になって丸く収まってよかった」以上の感想を持てなかった

アメリはストーリーに都合よく動かされていた印象もあり、まぁストーリーの犠牲になったキャラクターなのかな、と思っている

逆に、アメリ以外の各キャラクターはとても魅力的であった

ブリッジズの主要メンバーはもとより、それぞれの拠点のメンバーも好きになった

特に好きなのはマウンテンノットシティのアーロン・ヒル

さいごに

デスストランディング発売前は不安があった

小島監督といえばメタルギアソリッドシリーズ

俺も好きなシリーズで特にMGS1、MGS3は傑作だと思うが、逆に近年のMGS:GZは駄作、MGSVは駄作で未完成品だと思っている

なので俺の中の小島監督に対する不信感があった

しかし、蓋を開けてみればデスストランディングはその不信感を払拭するに足るゲームだった

分断されたアメリカ、絶滅の危機に瀕している人類、他者とのつながりを避けるサムや魅力的な背景を持つキャラクター達や、配達メインというゲームシステム、いいねや看板や建築物で誰かとのゆるく繋がれる「ソーシャル・ストランド・システム」

それぞれが独創的で挑戦的だけど、ちゃんと束となって一本の強靭な縄になっている

小島監督作品特有の強いメッセージ性と長いムービーは人を選ぶが、俺みたいに刺さる人には深く刺さる諸刃の剣だろう

俺にとって忘れられないゲームの一つになったのは確か

気は早いかもれないけど、次の「A HIDEO KOJIMA GAME」も、とっても楽しみにしてる

そんな感じです